ひびにいる人たちを観察する

#26 hitomi ito

15:00 / 北参道駅で待ち合わせ。

先に到着していたいとみさんと、改札口の地図を見ながら行き先を新宿御苑に決める。いとみさんは少し前にひびのメンバーから抜けたのだけど、パソコンがさっぱりの私に代わってこの企画のWebサイトを作ってくれた。

わたしは彼女の髪質に憧れている。ほとんど同じ髪型のはずなのに、わたしの髪の毛は襟足は固いし前髪は浮くし、わたしが摂取した栄養は全て髪に吸いとられていると思う。生まれ変わったら誰々の何々のようなどこどこになりたいなと思うことは、よくある。とりあえず、いとみさんに通っている美容室を教えてもらった。北参道から新宿御苑までを目指して歩きながら、話す。

・・・・・・

 

なんか大学生の時にここら辺にインターンで来ていて。なんか、嫌な思い出ばっかり。

そう、だからおしゃれな店がいっぱいあったのに、こうやって、もうこういう感じで、うつむいて歩く。

全然見てなくて街を、そう、

なつかしい

いいね こっちから入ったの初めて。いつも、新宿の方から入ってた。

ちょっとだだっ広いところいってみよ、でかいの全部。静かだし、なんか飲み物買いたいね。こっちにいってみよ、好きなんだよね日本じゃないみたい、もう4回目?3回、4回。そう、温室もあるよ。温室がめっちゃいい。

東京のどの公園よりいいよ、あ、公園じゃないのか。
ここが日本庭園です。亀とかいるよ。あ、でももういないかな?寝てるかな?わかんないけど。亀もういないかな。でもミシシッピアカミミガメしかいないよ。外国の。なんか泳いでる。カモ?鳥だ。

はあ、どこに行く?真ん中にいく?ニューヨーク行ったことないけどニューヨークみたい。何かこういう都会はすごく好きなんだよな、都会ってかんじ。広いところ。なんかニューヨークみがあるよ。そうそう、なんだかいいよね。
あ、ここです!わたしが大好きななんにもないところ。なにもなくて好き。

あそこだけ異様に人がいる。あ、黄色いからか。めっちゃ黄色いからか。かわいい。いい色。
ほんとに黄色いね。ほんとに黄色い。

いいところだな。いいね。

あげるもの持ってきた。袋は関係ないです。どうぞ。昨日まで読んでた、昨日読み終わった本。フラニーとズーイ。サリンジャーを初めて読んだんだけど、2番目くらいに有名らしくて。でもこれから読んだんだけど。

なんだろう、なんか優しくなれる本だった。人間に対して。サリンジャーってすごい優しいんだなって。村上春樹の解説にも書いてあるんだけどこの時サリンジャーが東洋の宗教みたいなのにすごいはまってて。だからすごい宗教のはなしがいっぱい出てくる。だからそれが苦手な人は苦手かもしれない。でも面白かった。すごい。
なんかでも途中からもうあげようと思って読んでた。読みながら。きっとこれわかってくれるなー絶対。って思いながら読めたのも良かった。

なんか、人に、何か自分が思ったことを伝えたい時にどうしたら相手を傷つけずに、相手を下げすに、言うことができるか、みたいなことを、ま、ばっと言っているわけじゃないんだけど何となく諭してくれる本だった。ちょうど、昨日の夜中読み終わって「あ、これあげよ」みたいな。
カラスだ。なんかカラスと目を合わせたら目をえぐられそうで怖い。でもカラスの方が鳩よりは好きかも。鳩すげー、こわい。なんかぼさぼさじゃん。なんか鳩怖いんだよね。なんか頭よさそう、まだ、カラスって。考えて行動してそうだけど、鳩ってなんかもう、わかんない!だからもう、超怖いんだけど。ふけつな感じがすごいする。何でだろうな?グレーだからかな。すごい偏見だけど鳩に対して、、

わたし今度古本屋やろうと思ってて。なんかね、いつかは店を持ちたいんだけど、とりあえず、今度展示するときに、古本屋をいっしょに開こうと思ってて。めっちゃ本を、いま見てる。

でも死ぬのはカラスか。なんか、刺されたりして。

くさい、
イチョウの匂いかな、あの銀杏の。なんか、風がふわっと。

あ、なんか動物くさい。ふふ、鹿のにおいする。ふふふ。小屋臭いね。

日記、最近書きはじめた。一言の日もあるし、もうめっちゃ書くときは超書く、長文を。なんかね、結構、、、人は読まない方がいい日記。自分の、思考の、変化みたいなのを書いてる。ああ考えてたことが徐々にこうなり始めてきた、今日あの人と会って、みたいなのが多いから、ちょうはずかしい。ふふふ。自分の観察みたいなのを書いてるから。めちゃめちゃネガティブ。

読み返すのがすごい好きで自分の日記を。なんか、元気だった日の自分の日記を見てるとすごい元気でるから、あ、いつか私また鬱が晴れるときがくる、このテンションに持ってこれる日がくるんだみたいな。

そういうさあ、今日起きたことを日記とかしゃべったりとか説明すると、なんか吸収する気がする、吸収して、ちゃんとアーカイブされていく気がする、自分の中に。なんかしゃべらないと出さないと、なんか蓄積されない。その日として過ぎていっちゃう。

すごい、すごい思い出が1つあって、中学校のときにテレビの前で、こうやって、ばーん!って座ってて畳の前で、今日みたいになにもなかったことなんてどうせ忘れるんだろうなって、いうのを、ずーっと覚えてるの、その場面を。でもその日確かに何もなかったんだろうけど、何が起こったとか覚えてないんだけど、その日のことなんて忘れるんだろうなあ〜って、思ったことを、ずーっと覚えてる。
ばーん!って座ってて、ジャージで。洋服。テレビ。ばーん!って。実家。もう、鮮明に覚えてて、それを。でもちょっとずつ確かに、ちょっとずつ剥がれかけてるんだけど、その鮮明さが。でも、超覚えてる。不思議だなって思って。今日のことなんて忘れるんだって思ってることを、ずっと覚えてるってこと。おもしろくて。

そういうふうに1日を振りかえって、未来の自分を考えるというか、今日ということを、残したいって思う、ことを、考えるだけで残るんだなって思って。

なんか中学校のときとか小学校のときとかすごく、、、あっ青柳さんだ!青柳さんだ。すごい。すごい。偶然だね。
お仕事ですか?

 

ー 西武に最初いったんですけど空いてなくて。こっちでいいかって言って。

青柳 大抵入れるよね。お昼から1日中いるの?

ー15時くらいから新宿御苑行ったりして、御苑で、だらだらして。

青柳 すごい偶然だね。ここで待ち合わせを。

青柳 伊勢丹行った?

ー伊勢丹はまだ行ってないです。

青柳 なんか楽しそう。

青柳 あ、これあげよう。パリのメトロ。パリの切符です。いい?パリが大好きだから。これ、でも使用済み。 このあとはなにするの?

ー金曜ロードショーをみたいので、それまでには家に帰ります。今日ファンタビなんです。ハリーポッターの続編みたいなやつ。

青柳 へ―

ーハリーポッターの最終の映画もあんまり見てなくて。

青柳 1しかみてない。ありがちな。ロードオブザリングも1しかみてない。

ー私ロードオブザリングみてない。パイレーツオブカリビアンも1しかみてない。

青柳 ああ〜1しかみてない!1しかみてないんじゃない?みんな。

ー1みた時に、公開してからだいぶ遅れて1みた時に、これは全世界で流行るわ!って思っちゃったもん。

青柳 でももう流行ってたでしょ!すでに。

ー流行りが終わったときだったけど、これは流行る!

青柳 私も1みたときに超興奮したし、これは絶対次見るぜって思ったもん。

ーでもやっぱり1しか

青柳 見ない。見ないんだね〜〜あっ来た、じゃあね。

 

・・・・・・

怒ったら、しゃべる。めっちゃしゃべる。すごいしゃべるけど、支離滅裂になってくる。で、明らかに方向がずれてきてしまって、泣く。もう理論ではむりだ!みたいな感じで。感情的になる。でも最近は、泣くとか、わっ!ってなったらもう負けだと思って、どんだけ冷静に相手に、自分の思いを伝えられるかってのに重きをおいて、だから結構沈黙があって考えて、ばって話す。

うまく自分をまだコントロールできない。でも普通にそれは、対・相手がいて、起こることなんだけど最近は普通に、いろんなことでイライラしちゃう、社会的なこととか、、そっちのほうがカッと起こるかも、なんか。なんで、、なんだろう、そういう人ってなんでそういう考え方なんだろう、とか、電車乗っててすごいカッとなる。なんでこういう人っているんだろう?って。かっかしちゃう。昔、自転車屋さんで怒られたのを思い出して、またムカムカしてくるとか、それについての言い訳をずっと永遠に考えてる。なんか、昔起こったイライラする出来事をまだ消化できてなくて、それを急に思い出して、う〜〜ムカつく!って。すごい独り言しゃべってる時ある、それについての。でもあれは、それは、そういうことじゃなくて!みたいな。シャワーのとき、1人の時。…でもあれは、そういうことじゃなくて、みたいな。…そうだよね、やっぱりわたしが正しいよね、みたいな。すごい考えてる。出したほうが、まだ整理できる。

本読んでてわからない文章あって、何回も目で見てもわかんない、ってときも、口に出すと意外とわかるときがある。

クジラの本読んだんだけど、クジラって、哺乳類で海にいるじゃないですか。でも元々、みんな海にいた、人類も。人類っていうか人類の祖先も。全部海にいて、最後の海にいるひとなんです、クジラは。あがってこないんですよ、クジラは!
正確なことはわからないんだけど、クジラは、居続けているんですよ、海に。まあでもいろいろ、マカフィとかもいれたらわかんないけど、ああいう人たちも、古い種族というかあんまり形が変わってない、昔から、変わってない種族で。だから、私たちは陸にいて、クジラが、海から、なんであがってこないのか、っていうよりは、クジラとしてはなんで海からみんな出ていっちゃったんだろうって。

ずっといるだけ、クジラは。
だからこそ、クジラってすごい、神格化、っていうか神さまみたいにされてて、人間界では。それをわたしは本で読んで、クジラってすごいって思ったんです。
わかんなかったんだけど確かに、なんかちょっと、他の生き物と違うな、みたいな、賢者だなと思った!

自分たちが陸にいることが当たり前だと思ってるじゃん、でもみんな昔海にいて、あがってきた側で、、クジラはずっといるんです。ふふふ。

なんでいるんだろう、でも。すごい頭もいいし、クジラって、交信できるとか、、。なんかね、かわいいなあと思ったクジラがすごく。うん。海から生まれたんだよ〜みんな。

なんか、別にわたし◯◯教です、とか言わない人でも、やっぱりなんか、信じてるというか、心のなかにいる気がする、
そう考えることって面白いなと思って。

あ、いい時間になってきた。

 

19:00 / JR新宿駅で解散。

金曜ロードショー「ファンタスティックビースト」に間に合うように解散。しかしわたしは結局ファンタスティックビーストを見なかったのだった。後日、いとみさんにに見なかった事を伝えると、「そういうところがいいよね」と笑いながら言われた。